恋愛をしていると「私はSなのかな?それともMかも…」と考えたことはありませんか?
一般的に「S=支配する」「M=受け入れる」といったイメージがありますが、実際の恋愛スタイルはもっと複雑で、単純にSかMかで分けられるものではありません。むしろ、多くの人は「S寄りM」や「M寄りS」、さらには「ニュートラル型」に分類されます。
自分の恋愛タイプを知ることは、相性の良い相手を見つけたり、関係を長続きさせるためのヒントになります。本記事では、心理学的な観点を交えながら「S」「M」「ニュートラル」それぞれの特徴を解説し、最後に簡単な診断チェックリストもご紹介します。
Sタイプの恋愛特徴
S(サディスティック傾向)の人は、恋愛の中でリードすることに喜びを感じるタイプです。単に「意地悪」や「乱暴」ではなく、相手を導き、主導権を持つことで関係を安定させることに安心を覚える傾向があります。
Sタイプの主な特徴
- デートプランを自分で決めたい
- 相手に頼られることが好き
- 恋人を安心させたり守ることに喜びを感じる
- 自分の意見を通したいときが多い
- 主導権を持つことで恋愛が安定する
心理学的に見ると、Sタイプは自己効力感(セルフエフィカシー)が高い人が多い傾向にあります。自分の行動で状況を変えられると信じているため、自然とリード役を担いやすいのです。
体験談:Sタイプ女性の声
「私は昔から“任せるより自分で決めたい”タイプで、デートでも彼に“どこ行く?”と聞かれるとモヤモヤしてしまいます。最初は“私ってわがままかな”と不安でしたが、実際にM寄りの彼と付き合うとすごくバランスが取れて安心しました。」(美紀さん・29歳)
Mタイプの恋愛特徴
M(マゾヒスティック傾向)の人は、恋愛の中で相手に委ねることに心地よさを感じるタイプです。Sと同じく「痛みが好き」「支配されたい」など表面的なイメージで語られることが多いですが、実際には「信頼する相手に身を任せたい」という心理が中心にあります。
Mタイプの主な特徴
- 相手に決めてもらう方が安心できる
- 相手が喜ぶと自分も嬉しい
- 「守られたい」「受け入れたい」という気持ちが強い
- 自分の気持ちを優先するより相手に合わせがち
- リードされることで安心感を得やすい
心理学でいう愛着スタイルの中では、Mタイプは「安心型」や「やや依存型」に分類されやすいです。特に信頼できる相手がいると力を発揮できるという特徴があります。
体験談:Mタイプ女性の声
「私は昔から相手に合わせるのが好きで、“私が選ぶよりあなたが決めてくれた方が安心する”とよく言ってしまいます。以前はそれを弱さだと思っていましたが、今の彼は“任せてくれて嬉しい”と言ってくれて、Mであることがむしろ恋愛を豊かにしてくれると感じています。」(麻衣さん・27歳)
ニュートラルタイプの恋愛特徴
SでもMでもない「ニュートラル型」は、恋愛の中で柔軟に役割を変えられる人です。時にはリードし、時には委ねる。そのバランス感覚は、関係を安定させる大きな強みになります。
ニュートラルタイプの主な特徴
- 自分が決めるのも相手に任せるのも抵抗がない
- 状況に応じて柔軟に動ける
- 衝突を避けて調和を大切にする
- 「私がS?M?」と自問することが少ない
- 相手次第で自分のスタンスが変わる
心理学的には、ニュートラル型はコンフリクトマネジメント(葛藤解決能力)が高い傾向にあります。相手と自分のバランスをとりながら関係を築くため、恋愛が安定しやすいのです。
体験談:ニュートラル型女性の声
「私は彼といるとき、自然とリードするときもあれば、任せて安心することもあります。どちらかに偏らないからこそ、相手によって関係性が変わるのが面白いと感じています。彼からは“柔軟で安心できる”と言われました。」(彩花さん・31歳)
Q&A:S?M?ニュートラル?に関する疑問
- Q1:私はSとMの両方の特徴がある気がします。どちらでしょうか?
- A1:多くの人は純粋なSやMではなく、両方の要素を持っています。どちらが強いかは相手や状況によって変わるので、固定せず「バランス型」と捉えてOKです。
- Q2:ニュートラル型は恋愛で損をしませんか?
- A2:むしろニュートラル型は相手に合わせやすく、安定した恋愛を築きやすいタイプです。損どころか、相手からは「居心地がいい」と思われやすい傾向にあります。
第1回では「S」「M」「ニュートラル」それぞれの恋愛特徴や心理学的な背景について解説しました。次回は、「自己診断チェックリスト」を用いて、自分がどのタイプに近いのかを具体的に確認していきます。
恋愛タイプ自己診断チェックリスト
ここからは、あなたがS寄りかM寄りか、あるいはニュートラルなのかを簡単に確認できるチェックリストを紹介します。心理学的な「対人関係スタイル」や「愛着理論」に基づいて構成しているので、遊び感覚で試しつつも参考になる内容です。
質問リスト(はい・いいえで答えてください)
- デートの行き先や計画を自分で決めたい方だ。
- 相手に任せると安心できると感じる。
- 「守ってあげたい」と思う気持ちが強い。
- 「守られたい」と思う気持ちが強い。
- 意見が対立したときは自分の主張を通したい。
- 意見が対立したときは譲る方が安心する。
- リードされると心地よいと感じる。
- 相手をリードすると心地よいと感じる。
- どちらかというと調和を大切にして中立的に振る舞う。
- 状況によってSにもMにもなれると思う。
回答を集計することで、自分のタイプを見極めるヒントになります。次の章で結果の見方を解説します。
診断結果の見方
それぞれの質問に「はい」と答えた数をタイプ別にカウントしてください。
- S寄りの質問:1, 3, 5, 8
- M寄りの質問:2, 4, 6, 7
- ニュートラル寄りの質問:9, 10
集計方法
・S寄りの「はい」が多ければ → Sタイプ
・M寄りの「はい」が多ければ → Mタイプ
・ニュートラル寄りが多い、またはSとMが拮抗している → ニュートラル型
もちろんこれは簡易的な診断なので「必ずしも当たる」ものではありませんが、自分の恋愛傾向を知るきっかけとして役立ちます。
診断チェックの心理学的な意味
このチェックリストは単なる遊びではなく、心理学の理論を応用しています。例えば「相手をリードしたい」「守りたい」という感覚は自己効力感の高さと関連します。一方「相手に委ねたい」「守られたい」という気持ちは依存傾向や愛着スタイルの影響が強いのです。
また、「状況によって柔軟に変わる」というニュートラル型は、アサーティブネス(自己表現と協調のバランス)が高い人に多い傾向があります。
タイプ別の特徴と解説
Sタイプ:主導権を握ることで安心する人
Sタイプは「導きたい」「守りたい」という気持ちが強いです。恋愛において相手を引っ張ることで信頼を得やすく、リードする役割に適しています。ただし、自分本位になりすぎないように注意が必要です。
心理学的には、Sタイプは自己決定理論における「自律性」が高い傾向があります。つまり「自分で選びたい」という欲求が強いのです。そのため、Mタイプの人との相性が良く、バランスがとりやすいとされています。
Mタイプ:委ねることで安心する人
Mタイプは「受け入れる」「任せる」ことで愛情を感じやすいです。恋人にリードされると安心し、関係を楽しむことができます。ただし、過剰に相手に依存すると不安定になることもあるので、境界線を意識することが大切です。
心理学的には、Mタイプは「他者信頼感」が高く、他者に委ねることで自分を安定させる傾向があります。これは決して弱さではなく「信じる力」の一形態といえます。
ニュートラル型:柔軟に役割を変えられる人
ニュートラル型は「リードもできるし、委ねることもできる」バランス型です。相手や状況に応じて柔軟に動けるため、恋愛が安定しやすい特徴を持っています。
心理学的に見ると、ニュートラル型は「対人柔軟性」が高く、適応力の強さを表しています。相手のタイプに合わせることで、関係をスムーズに保つことができるのです。
体験談:自己診断をして気づいたこと
体験談1:由紀さん(26歳・アパレル販売)
「診断をやってみたら、思っていたよりもM寄りでした。今まで自分はサバサバしてると思っていたけど、恋愛では相手に委ねることが多かったと気づいて納得しました。Mであることを受け入れたら、恋愛がラクになりました。」
体験談2:恵理子さん(32歳・秘書)
「結果はSタイプでした。確かに私はデートのプランを立てるのが好きで、相手が優柔不断だとイライラしがちでした。でも、それが“悪いこと”ではなく性質の一部だと知れて安心しました。相手との相性を考えるきっかけにもなりました。」
体験談3:沙耶さん(30歳・看護師)
「私はニュートラル型でした。彼によってはSっぽく振る舞えたり、Mっぽくもなれるので、診断結果にとても納得しました。今まで“どっちつかずで中途半端”と思っていたけど、それがむしろ強みだとわかって嬉しかったです。」
第2回では、診断チェックリストとその解説を紹介しました。次回は、「恋愛タイプ別の相性」について詳しく解説していきます。
恋愛タイプ別の相性診断
前回の診断で自分の傾向がS寄り・M寄り・ニュートラルとわかったら、次に気になるのは「相性」です。ここではタイプ別の組み合わせによる特徴と、恋愛がうまくいく秘訣を解説します。
Sタイプ × Mタイプ
最も典型的で安定しやすい組み合わせです。Sタイプはリードしたい、Mタイプは委ねたいという欲求が自然にかみ合います。お互いにとって無理のない関係が築けるため、長続きしやすいのが特徴です。
ただし注意点として、Sタイプが一方的になりすぎるとMタイプが「我慢しているだけ」の状態になる可能性があります。心理学的には「権力の非対称性」が強まりすぎるとバランスを崩すため、S側が常に「相手の気持ちを確認する」ことが重要です。
Sタイプ × Sタイプ
主導権を握りたい者同士の組み合わせです。情熱的に惹かれ合うこともあれば、衝突が絶えない関係になることもあります。デートのプランや将来の方向性で意見がぶつかりやすいため、譲り合いの姿勢が不可欠です。
心理学的に見ると、この組み合わせは「競争的関係」になりやすい傾向があります。ただし、共通の目標を持つと強力なチームにもなれるため、例えば仕事のパートナーやプロジェクトを一緒に進めるカップルには適していることもあります。
Mタイプ × Mタイプ
こちらは「受け身同士」の組み合わせ。どちらもリードを避けるため、物事が進みにくくなることがあります。デートの予定がなかなか決まらなかったり、決断が先延ばしになったりするケースが多いでしょう。
ただし、安心感や優しさに満ちた関係になりやすいのも事実です。心理学的には「協調性が高い」同士なので、争いは少なく、平和で穏やかな時間を過ごせるでしょう。問題解決の場面では外部の助けや第三者の意見をうまく活用するとバランスが取れます。
ニュートラル型 × SまたはM
ニュートラル型は柔軟性が高いため、SにもMにも合わせやすいのが特徴です。Sタイプの相手には受け身の部分を出し、Mタイプの相手にはリードする部分を発揮できます。この柔軟さは大きな強みですが、相手に合わせすぎて自分を見失わないよう注意が必要です。
ニュートラル型 × ニュートラル型
最も「平等」でバランスの取れた関係です。お互いに役割を変えながら協力できるので、衝突も少なく安定しやすい組み合わせといえます。ただし、お互いに「相手に合わせよう」とするあまり、意思決定が遅くなる場合もあります。
Q&A:タイプ別相性に関する疑問
- Q1:SとMが最も相性が良いって本当ですか?
- A1:はい、一般的にはそう言われます。リードしたい欲求と委ねたい欲求が自然に一致するからです。ただし「どちらかが我慢している」状態になると破綻するので、S側の思いやりとM側の自己主張が欠かせません。
- Q2:M同士だと関係はうまくいかないのでしょうか?
- A2:決してそんなことはありません。M同士は平和で穏やかな関係を築けます。ただし、行動が停滞しやすいので「第三者の提案を取り入れる」などの工夫が有効です。
- Q3:ニュートラル型は相性で得する?
- A3:はい。ニュートラル型は柔軟性が高いので、どのタイプとも適応できます。ただし「合わせすぎて自分の望みを見失う」リスクがあるため、自分の意思を持つことが大切です。
体験談:タイプの違いと恋愛の現実
体験談1:真央さん(28歳・看護師、Mタイプ)
「私はMタイプで、元彼もM寄りでした。最初は優しくて居心地が良かったのですが、デートの予定がなかなか決まらずストレスになってしまいました。今の彼はSタイプでリードしてくれるので、私は安心してついていけてすごく楽です。」
体験談2:由香さん(31歳・広告代理店勤務、Sタイプ)
「私はSタイプで、彼もS寄りでした。最初は意見が合わずよくケンカしましたが、二人で共通の目標(海外旅行の計画)を立ててからはチームのように協力できるようになり、仲も深まりました。S同士でも工夫すればうまくいくんだと実感しました。」
体験談3:美沙さん(27歳・事務職、ニュートラル型)
「私はニュートラル型で、彼はMタイプです。最初はリードするのが負担かなと思ったけど、やってみると案外楽しくて、自分の意外な一面を知れました。彼はすごく感謝してくれるので、自信にもつながっています。」
まとめ:相性を理解することは自己理解につながる
相性診断を通じて大切なのは「どの組み合わせが正解か」ではなく、「自分と相手の違いを理解すること」です。SでもMでもニュートラルでも、それぞれに魅力と強みがあります。お互いの違いを受け入れ、バランスを取ることこそ、恋愛を長続きさせる秘訣です。
次回(第4回)は、「恋愛タイプを活かすための実践的アドバイス」をお届けします。自分の傾向をどう活かせばより良い関係が築けるのか、具体的な改善方法や心構えを紹介していきます。
恋愛タイプを活かすための実践的アドバイス
これまでに自分の恋愛タイプや相性について解説してきましたが、実際の恋愛の場面では「どう行動するか」が最も重要です。ここでは、Sタイプ・Mタイプ・ニュートラル型それぞれが、より良い恋愛を築くための具体的なアドバイスを紹介します。
Sタイプへのアドバイス
- 相手の気持ちを確認する習慣を持つ
リードする立場だからこそ、相手が本当に望んでいるかを確認しましょう。「私の考えで大丈夫?」と一言聞くだけで、信頼感が深まります。 - 思いやりを行動で示す
相手にとって「支配」ではなく「安心できるリード」であることが大切です。小さな気遣いや労いの言葉が効果的です。 - 自己中心的にならないように注意
自分のやり方を押し付けるのではなく、相手の意見も取り入れる柔軟さを意識しましょう。
Mタイプへのアドバイス
- 「NO」を伝える勇気を持つ
委ねることが心地よくても、自分の境界線を守ることは大切です。嫌なことは「それは苦手」と伝えて良いのです。 - 感謝を言葉にする
リードしてもらった時に「ありがとう」と伝えると、相手は安心し、より良い関係が築けます。 - 依存しすぎない
相手に委ねながらも、自分の考えや生活の軸を持つことで、関係がより安定します。
ニュートラル型へのアドバイス
- 自分の意思を大切にする
柔軟すぎると相手に流されやすくなるため、「自分はどうしたいか」を意識して表現しましょう。 - 相手のタイプを見極めて補う
Sタイプには安心を、Mタイプにはリードを提供できるのがニュートラル型の強みです。 - バランス感覚を活かす
衝突が起きたときに仲裁役になれるのも特長です。冷静に状況を整理して伝える力を磨くと、より頼れる存在になれます。
恋愛タイプを活かす心理学的ポイント
心理学的に見ると、恋愛における満足度は「相互理解」と「自己開示」に大きく左右されます。自分のタイプを理解したうえで、相手に素直に伝えることで信頼関係が深まりやすくなります。
例えば、Mタイプの人が「私はリードされると安心する」と伝えると、相手はどう接すれば良いのかが明確になります。逆にSタイプの人が「頼られると嬉しい」と伝えると、相手は安心して委ねられるのです。
Q&A:恋愛タイプを実生活にどう活かす?
- Q1:自分のタイプを相手にどう伝えればいいですか?
- A1:「私はMだから従いたい」などと直接ラベルを言う必要はありません。代わりに「リードしてもらえると安心する」「頼ってもらえると嬉しい」といった具体的な希望を伝えるとスムーズです。
- Q2:タイプが合わない相手とは付き合わない方がいいですか?
- A2:合わないからといって諦める必要はありません。むしろ、違うタイプ同士だからこそ補い合える関係もあります。大切なのは「歩み寄り」と「境界線の共有」です。
- Q3:タイプは一生変わらないものですか?
- A3:いいえ。人は経験や環境によって変化します。例えば、M寄りだった人が自信をつけてS寄りになることもあります。柔軟に変わる自分を受け入れることも成長の一部です。
体験談:タイプを理解して恋愛が変わった
体験談1:理香さん(29歳・Mタイプ)
「私はずっとM的な性格を恥ずかしいと思っていました。でも『リードされたい』と素直に彼に伝えたら、彼はとても嬉しそうで、『もっと安心させてあげたい』と言ってくれました。それ以来、恋愛がすごく楽になりました。」
体験談2:紗季さん(33歳・Sタイプ)
「私はSタイプで、恋愛でも引っ張ることが多いです。以前は“わがまま”だと思われないか不安でしたが、彼に『頼れるところが好き』と言ってもらえて安心しました。自分の性質を否定しないことが大事だと感じました。」
体験談3:芽衣さん(27歳・ニュートラル型)
「私はニュートラル型で、状況によってSにもMにもなります。以前は“はっきりしない”と言われて悩んでいましたが、柔軟であることはむしろ強みだと気づきました。相手によって役割を変えられるのは、恋愛を長続きさせる武器だと思います。」
まとめ:自分を知り、相手を知ることが恋愛の第一歩
恋愛タイプ診断を通して見えてくるのは、「Sが良い」「Mが悪い」といった単純な話ではありません。大切なのは「自分はどういう傾向を持っていて、相手はどういうタイプなのか」を理解し、受け入れることです。
そして、自分のタイプを活かしつつ、相手とすり合わせをしていくことで、恋愛はもっと安心で楽しいものになります。MでもSでもニュートラルでも、それぞれの強みを誇りに思って良いのです。
自分を知ることは、恋愛を楽しむための最大の武器。あなたも診断結果をきっかけに、より深い愛を育んでみてください。