女性にとって毎月訪れる生理。その数日前から心身にさまざまな不調が現れる「PMS(月経前症候群)」は、多くの女性が抱える悩みのひとつです。イライラ、頭痛、腹痛、気分の落ち込み、眠気やむくみなど、症状は人によって千差万別で、「自分だけがつらいのでは?」と感じてしまう人も少なくありません。そこで本記事では、PMSに悩む女性たちのリアルな声をQ&A形式で紹介し、さらに実際の体験談を交えて、どう向き合っていけばいいのかを考えていきます。

PMSってそもそも何?

PMS(月経前症候群)とは、生理が始まる3日〜10日ほど前から現れる心身の不調を指します。原因は女性ホルモン(エストロゲンとプロゲステロン)の変動といわれており、自律神経や神経伝達物質に影響を与えることで、イライラや気分の落ち込み、頭痛や腰痛、胸の張り、食欲の変化などを引き起こします。生理が始まると症状は軽くなるか消えることが特徴です。

Q&A形式で見る、みんなの「PMSつらすぎ」の声

Q1. PMSのとき、とにかくイライラしてしまいます。どうすればいい?

A1. 多くの女性が「生理前になると自分でも抑えられないくらいイライラする」と感じています。これはホルモン変動による脳内物質の変化が関係しています。対策としては、カフェインやアルコールを控える、深呼吸やストレッチでリラックスする、就寝時間を一定にするなど、生活習慣の工夫が有効です。また、「イライラしてしまうのは自分のせいではない」と知るだけでも気持ちが少し楽になります。

Q2. 気分の落ち込みや涙が止まらないときがあります。これはうつ病?

A2. PMSの症状のひとつに「気分の落ち込み」「情緒不安定」があります。普段は平気なことに敏感に反応して涙が出てしまう人もいます。ただし、日常生活に支障が出るほど強い抑うつが続く場合は「PMDD(月経前不快気分障害)」の可能性もあり、婦人科や心療内科の受診が推奨されます。セルフチェックで「つらすぎる」と感じたら、早めに相談するのが安心です。

Q3. PMSの腹痛や頭痛がひどくて仕事になりません。市販薬で対処できる?

A3. 腹痛や頭痛などの身体症状には、市販の鎮痛薬(イブプロフェンやアセトアミノフェンなど)が効果を示す場合があります。ただし毎月強い痛みがある場合は、婦人科で低用量ピルやホルモン治療を検討できるので、医師に相談することをおすすめします。市販薬だけで我慢するよりも、根本的な治療や調整ができると生活の質が改善されます。

Q4. PMSで甘いものが無性に食べたくなります。体重増加が不安です。

A4. PMSの時期には血糖値の変動が起こりやすく、甘いものが欲しくなる人が多いです。食欲をコントロールするのは難しいですが、チョコレートをカカオ70%以上のものにする、ナッツやフルーツで代替する、少量をゆっくり味わうなどの工夫で体重増加を防げます。「生理前だから多少は仕方ない」と受け入れつつ、自分に合った工夫を試してみましょう。

Q5. パートナーに理解してもらえず喧嘩になってしまいます。

A5. PMSのつらさは、本人以外には伝わりにくいものです。大切なのは、「自分でもコントロールできない症状である」ことを伝えること。パートナーに「医学的に説明できる症状」であることを知ってもらうだけで、相手の受け止め方が変わることも多いです。最近はPMSをテーマにした情報も増えているので、一緒に調べてみるのもおすすめです。

リアルな体験談:私の「PMSつらすぎ」エピソード

体験談1:社会人3年目・28歳女性

私は20代半ばからPMSが強くなり、毎月生理前になるとイライラが止まらず、同僚にきつく当たってしまうことが増えました。仕事が終わった後に自己嫌悪で泣くこともあり、本当につらかったです。婦人科に相談したところ、低用量ピルを処方され、3か月ほどでだいぶ症状が軽くなりました。今は自分のリズムを把握して、予定を調整するようにしています。

体験談2:主婦・34歳女性

結婚してからPMSの症状が悪化しました。特に夫へのイライラが抑えられず、ちょっとしたことで爆発してしまうことも…。夫に理解してもらえず喧嘩が絶えなかったのですが、婦人科で「PMS」という病名を知り、夫に説明したら少しずつ歩み寄れるようになりました。今は症状が出る時期に「今日はちょっとしんどい」と事前に伝えるようにして、お互いに無駄な衝突を減らせています。

体験談3:大学生・22歳女性

大学に入ってから一人暮らしを始め、生活リズムが乱れたせいかPMSが悪化しました。特に夜眠れなくなり、翌日講義に集中できず欠席することも。婦人科で相談すると「まずは生活習慣を整えること」とアドバイスを受け、睡眠のリズムを意識しただけで症状が軽減しました。今では「自分の体を労わること」の大切さを実感しています。

PMSとどう向き合えばいいのか?

  • 自分の症状を記録してパターンを把握する
  • 生活習慣(睡眠・食事・運動)を整える
  • セルフケアと市販薬でコントロールしつつ、必要なら婦人科に相談
  • パートナーや家族に共有して理解を得る
  • 「自分のせいではない」と知って自己否定しない

PMSは多くの女性が経験している自然な現象です。しかし、つらすぎて日常生活に支障が出る場合は、放置せず医師に相談することが大切です。

まとめ

「PMSつらすぎ…」と感じているのはあなただけではありません。多くの女性が同じ悩みを抱え、乗り越える工夫をしています。Q&Aと体験談を通して分かるのは、「理解してもらうこと」「自分を責めないこと」「必要なら医療機関を頼ること」が大切だということ。女性の心と体に寄り添う知識を持つことで、少しずつ日々が過ごしやすくなります。